マネキネコ(ゲームレビュー)
同人フリーゲームのレビューをしております。 たまに、アニメなどの話題も。
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電車に乗っていたはずの男の子は、なぜか古い家の中で目覚めた。
突然現れたモノノケたちに導かれて、彼はそのデンシャの探索を始める。
アイテム使用系の探索ADV。
暗号・計算・パズルなどは一切なし。ホラー要素なし。
難易度はそんなに高くなく、プレイ時間一~二時間ぐらいを想定。
ただし世界のルールを把握するまでは、多少手間取るかも。
(フリーゲーム 夢現の紹介ページより引用)
「冠を持つ神の手」、「マヨヒガ」や「オシチヤ」といった高いクオリティのフリーゲームで有名な「小麦畑」さんの最新作です。
今作も素晴らしい作品で、プレイし終わった今、興奮が冷めないうちにレビューしようと思います(笑)
制作者様によりますと、劇団「少年王者舘」へのオマージュ作品なんだそうです。
だからなのでしょうか、最初から最後までこのゲームには映像作品のような「見せる」演出が光っており、「先が気になって仕方ない」物語の展開が大きな魅力となっています。
ドット絵も可愛らしく、男の子のちょっとした動きにも細かい違いがあったりして、制作者のこだわりを感じる部分もありました。
(特に少年が重いものを持って運ぶ時の姿勢や歩く速度の違いが良かったです)
ゲームシステムとしては、脱出ゲームの形に近く、主人公である男の子を使って不思議な電車の中を探索し、アイテムを集め、脱出のヒントを探すといった感じ。
電車の車両のナンバープレートを回転させたり、ひっくり返したりすることで電車の中に変化が現れたり、行けなかった場所へ行けるようになったりします。
プレイし始めのうちは、プレートの使い方が分からなくて混乱するかもしれませんが、その世界の法則性に気付けば攻略も楽になります。
私はまず、プレートをどっちに回転させれば良いのかで四苦八苦しました(笑)
一つ一つの条件を満たすたびに現れる、一人の『女性』の記憶。
それは[激動の時代の流れの中、懸命に生きた人間が確かに刻んだ歴史]でもあります。
まるで(作中に登場するモノノケの言葉を借りるなら)、「がむしゃらに」「一心不乱に」走る電車のように。
ラストシーンの演出がとにかく迫力があり、ワンシーンも見逃せなくて、ずっとディスプレイに目が釘づけ状態に。
[『彼女』の人生の「デンシャ」はとうとう終点に辿り着きました。男の子の「デンシャ」もまた『彼女』と同じように終点を目指して走り続けるのでしょう。]
最後のスタッフロールが出てくる、独特の演出には鳥肌が立ちました。
他のゲームには無い、独特の雰囲気を味わえるゲームです。とても素晴らしい作品でした。おすすめ。
プロフィール
気ままに、好きなゲームのレビューを書いております。主にフリーゲーム中心。
女性向け(乙女・BLゲーム)の感想も扱うのでご注意ください。
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